受付時間
午前 8:00〜11:30
午後 13:00〜17:00(土曜:16:30)
面会時間
全病棟(3・4・5階)13:00~17:00
048-521-0321
整形外科は、からだを動かすための運動器の疾患を扱う診療科です。身体の芯になる骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の問題点を治療する外科で、背骨と骨盤というからだの土台骨と、四肢を主な治療対象にしています。
当院では、背骨と脊髄を扱う「脊椎外科」、「膝関節外科」、スポーツによるけがや障害を扱う「スポーツ医学」と、「骨粗鬆症外来」と多数の専門分野があります。さらに、スポーツ障害や交通外傷、労働災害などに代表される打撲、捻挫、骨折などの外相の患者様も多く受け入れております。
当院の整形外科は2021年4月より東京慈恵会医科大学整形外科学講座の関連病院となり、現在、4名の医師が大学医局より派遣されています。大学と連携して、これまで以上に高度で専門性の高い医療を地域の皆さまに提供することができるよう精進して参ります。
高度医療機関での治療が望ましいと判断した患者様におかれましては、東京慈恵会医科大学附属病院をはじめ、適切な医療機関を患者様のご希望に沿って、ご紹介させていただきます。
また、地域のかかりつけ医の先生方とも、医療機能の分担という面で是非、ご協力をさせていただきたいと考えております。当院での診断や手術治療が終了し、患者様の状態が安定した際には、患者様に安心して生活を送っていただけるよう、地域のかかりつけ医の先生に治療を引き継いでいただきたいと存じます。
地域の先生方におかれましては、当院、整形外科での検査や手術が必要だとご判断される場合は、遠慮なくご紹介をしていただけると幸いです。
『関節が痛い.com』に掲載された小林医師からのメッセージです。
https://www.kansetsu-itai.com/doctor/doc213.php当院の整形外科では脊椎の疾患に幅広く対応させていただきます。
〈対象疾患例〉
腰椎椎間板ヘルニア、頚椎椎間板ヘルニア、 腰部脊柱管狭窄症、頚椎症性脊髄症、頚椎後縦靭帯骨化症、脊椎外傷、 骨粗鬆症性椎体骨折、感染性脊椎炎、転移性脊椎腫瘍など
画像検査では、レントゲン撮影のほかCT、MRIなどにより精度の高い診断を行っています。
脊椎由来の痛みやしびれに対しては、薬物療法や神経ブロックなどの保存療法を十分に行いますが、保存療法を行っても症状が改善しない場合は手術治療も検討します。
当科の特徴としては、 最小侵襲脊椎治療(MIST:Minimally Invasive Spinal Treatment)を導入していることです。以下、当院で施行している代表的な最小侵襲脊椎治療をご紹介させていただきます。
・全内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術 (Full-Endoscopic Discectomy:FED)
適応:腰椎椎間板ヘルニア
内視鏡を約8mmの傷から挿入し、解像度の高い4Kモニターを見ながらヘルニアを摘出する低侵襲な術式です。当院では全身麻酔下に施行しています。術後2時間で歩行を開始します。患者さんの状態にもよりますが、最短で術後2日目に退院が可能です。
・経皮的椎弓根スクリューを用いた手術
脊椎固定術は経皮的椎弓根スクリュー(PPS)という従来の方法より傷口が小さい方法を導入しております。
・XLIF(腰椎側方椎体間固定術)
腰部脊柱管狭窄症や脊椎後側弯症に対して、従来法より小さい傷で椎体間固定術を施行することができます。
骨粗鬆症性椎体骨折に対して保存治療をしても痛みが改善しない方に対して行います。潰れてしまった椎体の中でバルーンを膨らませて、骨折椎体の高さを回復させたあとに、骨セメントを椎体に充填して安定化させることで、疼痛を緩和させる方法です。全身麻酔が必要ですが、約5mmの切開(2ヶ所)で手術が可能です。手術翌日から歩行を開始することができます
また、当院では、2021年5月から保険適応となった、椎体ステントを用いた新しい経皮的椎体形成術である、VBS(Vertebral Body Stenting)を導入しています。骨折椎体の中でバルーンを膨らませて、骨折椎体の高さを整復したあとに椎体内でステントを拡張することで、整復を維持したままセメントを椎体に充填することができます。BKPと同様に約5mmの切開(2ヶ所)で手術が可能です。
(左:椎体内で拡張したステント、右:セメント充填後)
・椎間板内酵素注入療法:腰椎椎間板ヘルニアに対して、2018年から保険適応となった新しい治療です。椎間板内に酵素を含んだ薬剤を直接注入して、ヘルニアによる神経の圧迫を弱める治療です。局所麻酔下で行います。
・脊髄刺激療法(Spinal Cord Stimulation:SCS)
脊髄の硬膜外腔に直径1.4mm程度の、細くて柔らかい電極(リード)を挿入し、刺激装置に接続して、脊髄に弱い電気刺激を与えます。痛みの感覚は、痛みの信号が神経から脊髄を通って脳に伝わることで認識されます。SCSを行い、脊髄に微弱な電気を流すことにより、痛みの信号を脳に伝えにくくします。この治療のいいところはお試しができるところです。約1週間のお試し期間で、患者さんご自身で効果を実感することができたら、体内に刺激装置を植え込みます。残念ながら効果が得られなかった場合はリードを抜去する事ができます。局所麻酔下で行います。
・硬膜外腔癒着剥離術
直径2.65mmの細い可動性カテーテルを使用し、硬膜外腔の癒着剥離を行う、新たな低侵襲脊柱管内治療です。この手術は2018年4月から保険適用となりました。 本法は、下肢痛や下肢しびれ、腰痛などを有する、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎術後の患者さんなど、あらゆる腰椎疾患が適応となります。 局所麻酔で手術が可能なので、高齢や持病などにより全身麻酔手術が困難である方にも施行可能です。 手術当日から歩行が可能で、当院では1泊2日で施行しています。
参照)
日本脊椎脊髄病学会ホームページ
主な症状 http://www.jssr.gr.jp/general/sick/
主な疾患 http://www.jssr.gr.jp/general/sick/disease.html
主な治療法 http://www.jssr.gr.jp/general/sick/treat.html
小児から成人、高齢者まで膝関節の疾患、外傷の診療および手術を幅広く行っています。
変形性膝関節症に対する手術は、人工膝関節置換術(TKA)を中心に、症例に応じて、人工膝関節単顆置換術 (UKA)、高位脛骨骨切り術(HTO)などを行っております。
また、前十字靱帯再建術や関節鏡下半月板切除術・縫合術などの関節鏡を用いた手術にも積極的に取り組んでおります。
(当院での人工膝関節置換術:感染予防のために医療用ヘルメットを着用して行います)
〈対象疾患例〉変形性膝関節症(OA) 特発性骨壊死 膝関節周辺骨折・脱臼 反復性膝蓋骨脱臼 膝蓋骨亜脱臼症候群 半月板損傷や前十字靱帯断裂などのスポーツ外傷 など
※詳細は慈恵医大整形外科学講座のホームページ 膝関節診療班のページをご覧下さい。
骨は常に、古い骨を壊して、新しい骨を作るという新陳代謝を続けており、1年に約7~10%程度の骨が入れ替わっております。閉経後や高齢の方では、このバランスが崩れ、壊れる骨の量が作る骨の量より多くなるために、骨がスカスカの状態の骨粗鬆症となります。骨粗鬆症になると尻もちをついただけでも、背骨や股の付け根の骨折が簡単に生じてしまいます。
「骨粗鬆症の予防と診療ガイドライン」によると、最も信頼される骨密度検査は、腰椎と大腿骨をDEXAという検査で計測することとなります。骨密度検査で30歳台の若い人の平均骨密度から30%以上低下すると(YAM70%以下)だと、骨粗鬆症と診断されます。また、骨密度が正常でも背骨の圧迫骨折や大腿骨近位部骨折の方は、骨粗鬆症と診断されます。
1か月に1回、6か月に1回または年に1回の注射療法か、毎日か1か月に1回の内服薬が主な治療方法です。骨密度検査・採血検査や通院頻度により、患者さまに合ったオーダーメイドの治療法を提案いたします。また、骨を強くするには運動と、カルシウムの摂取も重要です。
リエゾンとはつながりを意味するフランス語です。医師・医療ソーシャルワーカー・看護師・薬剤師・事務・栄養士・放射線技師とリハビリテーションスタッフが繋がって、チームとして骨粗鬆症により骨折した患者さまのさらなる骨折を予防する活動を行っております。
受診について
埼玉慈恵病院へ来院される方は以下よりご案内しています。
ご予約方法は一般の患者さまと医療関係者の方で異なりますのでご注意ください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 (9:00~) |
吉野 恭正 (骨粗鬆症) 小林 俊介 (脊椎) |
塩飽 克庸 (一般・脊椎) |
山口 純 (膝) |
吉野 恭正 (骨粗鬆症) 白石 綾子 (一般) |
吉野 恭正 (骨粗鬆症) 小林 俊介 (脊椎) |
交代制 |
午後 (15:00~) |
小川 三千代 (足・スポーツ) 鍬本 龍一 (一般) |
鍬本 龍一 (一般) |
交代制 |
吉野 恭正 (骨粗鬆症) 白石 綾子 (一般) |
小川 三千代 (足・スポーツ) 塩飽 克庸 (一般・脊椎) |
交代制 (第1,2,4,5) 吉野 恭正 (第3) |
※土曜日の午後外来は14:00~です
診療受付時間・休診日